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2010年01月28日

残酷で心を打つ、小川未明の美しい童話

小川未明童話集

小川未明童話集 (新潮文庫)」をはじめて読んだ。
代表作の「赤いろうそくと人魚」をはじめとして、25話の短編童話が収録されている。

日本童話界の重鎮…ということなんだけれども、意外と大人向けの内容だった気がする。
優しい語り口に見せて、童話独特の「三人称の冷徹さ」が、サディスティックなまでに突き刺さってくる。
残酷な作劇といえば、泉鏡花なんかをとりあえず思い起こすけれど、泉鏡花を読むときは、ある程度こちらも覚悟して読むところがあるので、ショックがさほどまで大きく響かないと思う。
でも、童謡の優しげな語り口で、死を描かれたり、性的なほのめかしなどがあったりすると、描かれている以上の背徳感を感じてしまったりして、心臓がちょっとずきずきとする。

いちばんキツかったのは、姉と弟の別れを描いた「港に着いた黒んぼ」(今は、「アフリカ系」とか呼ばなければなりませんね)。
盲目の少年と、その美しい姉が、港町の路傍で笛を吹き、踊って、日々の生計を何とか立てている。
そこに町の名士がやって来て、姉を買おうとする。
もちろん童話なので、何のために姉を屋敷に連れて行こうとするのかは、はっきり言わないのだけれども、まあ明らかですね。
どうも、彼女はちょいちょい、金持ちに買われているらしい。
「一時間だけ」と約束して、道端に弟を残し、彼女は屋敷に行ってしまうのだが、一時間で済むはずもなく、だいぶ遅れてその場所に戻ってくると、弟がいなくなっている。
狂ったように弟を探す姉の服のえりには、もらったばかりの宝石が輝いている。
その間、じつは弟は白鳥になって、南の海の彼方を目指して飛んでいってしまっていたのだった…というような話。

まあ、ファンタジックな箇所もあるので、童話といえば童話なんだけど、大人向けの部分は大人向けでしょう。

この話、後日談があって、ある日、港についた商船に乗っていた黒人少年が、姉の姿を見て、「あなたは、はるか南の島で、盲目の男の子の吹く笛に合わせて踊っていた娘さんではありませんか」という。
娘は驚いて、「それは人違いです」と言ったのだが、たしかに「あなたでした」と、その少年は言う。
さらに、「南の島の娘さんは、たいそう美しいので、島の王様が、金の輿を持って迎えに来たけれども、娘は弟がかわいそうなので、お断りしたのです」と伝えた。
姉は悲しんで、「ああ、もう一人、この世には自分というものがあって、その自分は、わたしよりも、もっと善良な自分なのだろう、その自分が、弟を連れ去ったのだ」と、胸が張り裂けそうになって後悔する。

すごくサディスティックな、それでいてすごく美しい物語だ。
まいりました!
一話ネタバレしてごめん。





ラベル:小川未明 童話
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2010年01月23日

やっぱり時間が分からなきゃダメだ。

昨年から仕事場兼寝床を借りて、大部分はそこで生活しているのだけれど、掛け時計が無いことに気づき、急遽購入することにしました。
WINDOWSの右下部分だったり、コンポのデジタルクロック表示などもあるけれど、やっぱりアナログで長針、短針の感覚が無いと時間の感覚がつかみにくいんですね。数字に弱いから。

せっかくなので、ちょっとちゃんとした、オマケみたいのじゃない、オシャレなアナログ掛け時計を見つけたいと、ネットでいろいろ探してみました。
でも、意識的にいざ探してみると、掛け時計ってオシャレなデザインのものが全然無い!

lh01-0067_1.jpg

そんな中探したのが、深澤直人のブランド「±0プラスマイナスゼロ」の、超シンプルな彫刻風のクロック。たしかにオシャレだ。
でもよく考えたら、時間が分かりやすいように時計を買おうとしてるのに、これじゃあ全く意味ないじゃん。
まあ、時計の機能というより、インテリアとしての意味を重視しているのだろうから、これはこれでいいんだろうけれど。

lemnos_c7.jpg

んで、長らく悩んでやっと決めたのがコレ。
適度にオシャレで、適度に時間が分かります。
中途半端かもしれないけれど、まあ庶民はこんなものだよ。
カチコチ音がしない、ムーブメントがスムーズに動くタイプなので、使い勝手もなかなか良かったです。オススメです。



ラベル:掛け時計
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2010年01月08日

ドレッシング売り場での衝撃

qp001.jpg

このイラストは、買い物中に見つけた、キューピーマヨネーズのパッケージ表面。たぶん新デザインのイラスト。
シンプル!キュート!控えめ!
それでいて、心から幸せになるような幻想を抱かせる、凄まじい訴求力!
アート作品としても高次元で完成されている傑作ではないでしょうか。オリジナルのキューピーちゃんのイラストをはるかに超えていると思います。
ドレッシング売り場で若干泣きそうになりました。

qp002.jpg

裏もなかなかいいね。
ラベル:キューピー
posted by kei-onodera at 18:33| Comment(0) | TrackBack(0) | デザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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